しばしばプリザーブドフラワーの比較的先進国である日本の繊細で美しいアレンジは是非海外の友人にも見せてあげたいと「海外への輸送」を希望される方もいます。しかしプリザーブドフラワーのアレンジを海外に贈るには幾つか超えなくてはならない難関があり現在海外へのお花の輸送はあまり現実的ではないとされています。
プリザーブドフラワーと税関
まず問題となるのはプリザーブドフラワーの「扱い」についてです。プリザの場合基本的には生花を原材料にしてはいるものの加工品であり多くの国では「植物」という扱いを受けません。しかし一部の国ではプリザを「生花」「植物」として扱っています、そしてそうなってくるとプリザの輸出は困難です。税関において「植物」というのはかなり慎重な検査とチェックを要します。例えばその植物はその国に持ち込む事で持ち込んだ国の生態系を崩すような繁殖力があるか、植物に寄生した虫等が入り込まないか、疫病を持ち込まないか等様々な項目の検査が行われます。これには非常に時間がかかる上少しでもリスクが見つかった場合まず輸出は許可されないので、殆どの生花やプリザがまず国によっては税関を抜ける事ができないといいます。
デリケートな商品である事
またプリザーブドフラワーは保存方法によっては1年から数年枯れないお花として有名ですがその反面デリケートで繊細な商品でもあります。ちょっとした衝撃で花弁が落ちてしまったり急な気温や湿度の変化によって脱色や色移りが起こったりします。海外に運ぶとなると空路と海路どちらでも相当の衝撃と気温湿度の変化が待っています。梱包をなるべく丈夫に行うなど取れる対策はいくつかありますが、それでも輸送時間が長くなればなるほど商品が万全の状態で届く可能性は低くなります。その為現在プリザーブドフラワーの海外への輸送は殆ど行われていません。