プリザーブドフラワーとブリザードフラワー

筆者の年齢がばれてしまいそうですが皆様、何年か前に「ブリザードフラワー」というお花が流行ったのは覚えていますか?もうお気づきの方はいらっしゃるかもしれませんがこのブリザードフラワー、実はプリザーブドフラワーの誤った呼び方のうちの一つでありその耳馴染みの良さから当時正規の読み方であるプリザーブドフラワー以上に浸透してしまった単語でもあります。読者の方には「プリザーブドフラワー?ああ、ブリザードフラワーなら見た事あるよ」という人ももしかしたらいるかもしれません。


プリザーブドフラワーが間違えられた経緯

そもそもプリザーブドフラワーというのはpreserved flower、つまり「保存された花」という意味を持っています。樹脂のような特殊な薬品を生花自身の力で吸い上げさせる事により水々しさや色彩が保存加工する事でこれらは作られるのでそう呼ばれています。しかし日本の方には「プリザーブド」という言葉に当時全く馴染みが無く、なかなかプリザーブドという言葉は浸透しませんでした。一方で「枯れない花がある」というプリザーブドの本質だけが普及していき、プリなんとかという枯れない花があるらしいという事だけが浸透していきました。その結果何故枯れないのか理由をよく知らない人達が、ドライフラワーのように冷凍加工されている、つまりブリザード(blizzard:吹雪)フラワーか!と思い込みブリザードフラワーという呼称が広がっていく事になりました。今では殆ど使われる事がないこのブリザードフラワーですがもし「プリザーブドフラワー?」という人がいれば「あれだよあれブリザードフラワーって呼ばれていた奴!」なんて言うともしかしたら伝わるかもしれません。