プリザーブドフラワーの挑戦

薔薇やカーネーションといった一般的なお花のプリザーブドフラワー加工は勿論、プリザーブド技術が確立されて以来様々な植物へのプリザーブド加工が常に挑戦されています。例えば多肉植物や観賞植物へのプリザーブド加工も最近では一般的となり、つくしのプリザーブドフラワー等が市場に既に出回っていると言います。また比較的花弁が落ちやすく技術的に難易度の高い秋桜(コスモス)やプチ向日葵への加工、花のサイズが大きく専用液を浸透させ辛い胡蝶蘭への加工も日々研究が進んでいます。そんなプリザーブドフラワー業界で少し前に話題となったのが本来球根から育つチューリップの加工に成功したという話です。


チューリップの七色プリザーブドフラワー

しかもこのチューリップの加工、ただのプリザーブド加工ではなく青バラや虹色のバラと同様にプリザーブド液に特殊な染料を混ぜる事で作られたレインボーカラーのチューリップだというので驚きです。このレインボーチューリップはプリザーブド液を花に吸い上げさせる前に茎の先を数cmほどいくつかに裂き、その裂いた茎の先をそれぞれ違う色の染料と混ぜて作られたプリザーブド液に浸す事で出来るといいます。なお蛇足ですが一般的に七色のプリザーブドフラワーを作る方法は2通りあり、一つは加工の段階で様々な色の染料を吸い上げさせる方法、もう一つはプリザーブド加工した花を複数用意し花弁を分解しグルーガン等で色々な色の花弁をつなぎ合わせる方法の二通りがあり、このレインボーチューリップは前者に該当するというわけです。


レインボーチューリップの花言葉

また暫定的なものではありますがレインボーチューリップの花言葉は「希望の架け橋」となっています。これはおそらく北欧神話に登場する虹の架け橋「ビフロスト」が元ネタになっているのではないかと考えられます。神話中のビフロストは「人間界」と神々の世界である「アースガルド」を繋ぐ虹の架け橋であり、レインボーチューリップの虹色をビフロストの虹とかけた事が想定されます。また同様に同じ七色のプリザーブドフラワーとして広く知られているレインボーローズの花言葉は「奇跡」「無限の可能性」と言われており、虹色のプリザーブドフラワーには不可能を可能にする力が信じられているようです。因みにチューリップ全般の花言葉は「思いやり」、西欧圏ではさらに「理想の恋人」「名声」といった花言葉が信じられています。これからの門出を祝う入社祝いや担任祝い等にぜひいかがでしょうか?